(第4回)ナチュラル・リーディング講座

ところで、前回(第3回)の説明の後、「情報パッケージごとに前から読むことの大切さはわかったが、どこで切ったらいいか迷うことが多い。切り方を整理して教えてほしい」という質問を多く受けました。

そこで今回は、情報パッケージの句切り方の説明から入って行きたいと思います。。

  • 前置詞の前で切る
    • 前置詞がひとまとまりの意味=情報を構成します。
  • 接続詞、関係代名詞、疑問詞の前で切る
    • 切った後に、上記の品詞で導かれる節(=文)がきます。
  • -ing, 過去分詞が修飾句を導いている場合、その前で切る。
    • そこから後が、修飾のための句となっています。
  • 長い主語の後で切る
    • 主語に修飾のために長い句や節が付くことがあります。その場合、ネイティブ・スピーカーもしっかり間をとって読みます。

その他に、, ; : ― などの記号で切るというのが挙げられます。でも、これは自明ですよね。

以上の場所で切れば、情報パッケージを簡単に把握することができます。

ただ、ここで注意しておきたいことがあります。
それは、上に書いた切り方の目安は、情報パッケージをつかむ上での切り方の目安です。切ること自体が目的ではなく、前からきちんと意味を取れるようになる、という目的のための手段にすぎない、ということを確認しておいて下さい。

それでは、英文を使って練習していきましょう。

【問題】 次の英文に、/ を2か所入れて、3つの情報パッケージにしてください。その上で、英文を前から読んで、本来の意味を把握して下さい。

He broke his collarbone playing rugby on Sunday morning.

では、この文を、最初のところで上げた、4つのポイントで切ってみましょう。

He broke his collarbone / playing rugby / on Sunday morning.

こうなりますよね。
最初の / は、上の3、2つ目の / は上の1で切って、3つの情報パッケージに分けました。

ちなみに、collarboneは「鎖骨」です。
私も、学生時代ラグビーをやっていて、鎖骨を折ったことがあります。
「パキー」という乾いた音がして、音自体にびっくり。
意外と手術することもなくすぐに治ったという記憶ですが、痛かったことは言うまでもありません(泣)。

ところで、playing rugbyのplayingですが、学校文法では「付帯状況を表す現在分詞」等と説明されるものです。でも、ネイティブに聞いてもらえば明らかですが、現在分詞と動名詞の区別を意識しているということはほとんどありません。

―ing は、「―している」という「生き生き感」を表現しています。
彼がパキーという感じで鎖骨を折ったとき、生き生きとラグビーをしている状態だった、というのが、この英文が表現したい内容です。

―ing は「生き生き感」を表している。

こうしっかり覚えておいてください。

やれこれは現在分詞であり○○である、とかこれは動名詞であり△△である、などと暗記しても、実際に英文を読んだり、話したり、書いたりする時には、まったくと言っていいほど役に立ちませんよ。

意味を2通りで上げておきます。

情報パッケージごとの意味は次の通りです。

彼は鎖骨を折った / ラグビーをしていて / 日曜日の朝に

日本語に訳した例もあげておきます。

彼は日曜の朝にラグビーをしていて鎖骨を折った。

どうだったでしょうか?
下のいわゆる「和訳」のように後ろから戻って読まなくても、上で十分意味は通じますよね。というより、英語は、上のように情報パッケージ毎に、前から読むようにできているシンプルな言語です。

英語を理解し、読み、話し、書けるようになるには、この「情報パッケージ」を理解することが最も大切です。

これがわかった上で、英語を使うための本当の英文法を理解できるのです。

今日は、ここまでです。
次回から、さまざまな英文を、英語として理解し読んでいきます。

おたのしみに。

それでは。